二人だけの、ラブ・ビーチ




 みちるはベッドの上で身体を転がすように、恋人の隣りに寄
り添って、その存在を肌で感じとった。最愛の恋人の甘い香り
を吸い込みながら、はるかの耳をねぶる。

「はるかって、とってもおいしい」
 誘うように囁くみちる。

 はるかは、自分の魂の伴侶に向き直って、深く、その甘い唇
をむさぼるようにキスをした。

「みちるだって、とっても甘いよ」
 ニヤリと笑うはるか。

***

 二人はベッドから起きて、いつもの朝と同じようにバルコニ
ーに出た。
 一糸まとわぬ裸のままで見つめ合う二人の、その遙か水平線
に朝日が昇ってきた。

 昇る朝日の光が、みちるの身体の上に少しずつ降り注いでい
く。そのアクアマリンの髪を、シルクのように滑らかな肌を、
そして完璧なほどに美しく整った乳房を、きわだたせるように
照らしていくのを、はるかは見つめていた。

 自分の裸身を見つめるはるかが、もうすっかり感じてしまっ
ているのに、みちるも気づいていた。が、それを咎めるわけに
はいかなかった。
 なぜなら、みちるも毎朝同じように、朝日の中に晒される恋
人の姿を見て、悦びを見いだしていたから。

 はるかの金色の髪が昇る朝日に輝き、首筋のラインが滑らか
な曲線を描いて、鍛えられた腕にとつながっていく。
 みちるはそのはるかの腕が、好きだった。

 とても力強いのに、触るととても女らしい。まるではるか自
身のように、一見すると男勝りにたくましいけれど、それは見
た目だけ。愛し合うときにはいつも柔かく私を包んでくれるの。

 二人の少女は、神々しいほどに光輝く互いの美しさに見とれ
て、目を離すのも惜しくてためらっていたが、ようやく二人は
朝日に顔を向けた。
 朝日は昨日までと同じように海原の上へと昇っていった。

***

 二人が夏休みのバカンスに選んだこの場所は、最高だった。
この人里離れたプライベートビーチで、二人は毎日を過ごして
いた。まわりの空気でさえもが、互いの感触を呼び起こした。

 二人で浜辺を駆けながら、潮風が長い髪を吹き抜けていくの
を、みちるは、それがまるではるかの指が愛撫しながらすり抜
けていくかのように感じていた。

 はるかと出会う前、お嬢様のみちるは、こんなふうに活発に
走ることなどなかった。でも、今、身体に感じる風の動きの一
つ一つが、恋人の激しい情熱をみちるに思い起こさせていた。

 走り終わると、恋人たちは待ちきれない様子で海の中に飛び
込み、できるだけ沖の方まで泳いでいった。そして二人は互い
に抱き合うと、そのまま愛撫を繰り返した。
 波が二人を岸辺まで押し戻していくまで。

 みちると出会う前、はるかはあまり泳ぎが得意じゃなかった。
でも、今、はるかは水が大好きになっていた。
 波の一つ一つが肌を洗い、さらには水中に全身を浸している
と、まるでみちるの魂が官能的に自分を包み込んでとろかして
しまうように感じた。時にはるかは、水中で海の、みちるの手
に全身を愛撫されているように感じて、絶頂に達してしまうこ
とすらあった。

***

 岸辺に流れ着くころには、二人はもうすっかり至福の快感に
夢見心地になっていた。波打ち際に押し上げられると、二人は
這うようにして浜に揚がっていき、ようやく身体を起こした。
 二人の美しい女神の身体には、砂がべっとりと付いてしまっ
ていた。

 今日の二人は、いつにも増して感じてしまっていた。
 互いの瞳を見つめ合い、互いの魂を通い合わせて、自分たち
がどうやったら最高の悦びを得られるかを、すっかり悟りきっ
ていた。

 みちるははるかの首筋にキスして、さらに、固く張りつめて
すっかり感じやすくなっていた胸にと、キスを移していった。
 はるかもゆっくりとみちるの脚の間を手で刺激する。

 はるかの指が胎内に入ってくるたびに、みちるは満たされた
喘ぎ声をあげた。
 一本、二本、そして三本と。

 みちるの唇が胸をねぶる感触に、はるかもますます強い快感
を味わい、自分の脚の間も火がついたように熱くなっていくの
を感じた。
 だが、はるかはもうしゃべるのもつらくて、
「み…みち…る……ああう!」
と喘ぐだけだった。

 でもみちるには、それ以上の言葉は要らなかった。
 二人はもう、互いのことなら十分すぎるほど理解している。

 みちるはもう下へと身体をずらし、すばやく指を使ってはる
かの中に出し入れするように刺激した。

 みちるの素早く巧みな指使いに、はるかは最初の絶頂に達し
た。

 はるかはみちるの脚をとって大きく開かせて、海の女神の中
に顔を埋め、みちるの内側すべてにキスし、舌を使って舐めて
いくと、みちるに最高の快感がもたらされた。

 みちるははるかの胸を弄び続けた。
 そうすればはるかが、さらに激しく自分のクリトリスを舐め
て、歯を立ててくれるから。

 みちるは、もう我慢できなくなった。
 はるかの舌が、全身に激しい快感の波を送ってくる。
 みちるは首を振って、喘ぎ、全身に砂が付いてしまったのも
感じないほどに全ての感覚を失って、ただ、快感だけが全身を
満たしていった。

 みちるはしばらくそのまま横たわったままだった。
 はるかは、みちるの残りの愛液をゆっくりと、とてもゆっく
りと舐めとって、それからみちるの全身を下から順にキスして
いき、おへそを通って、胸にまでたどり着いた。
 そこで手を乳房にあてがって、そのままはるかは上にとキス
を続けていき、みちるに快復する猶予を与えていた。

 快復したみちるは、はるかの脚の間へと身体を下にずらし、
はるか自身を味わい、まるで海辺の波のように舌をくねらせた。

 二人は互いの乳房を愛撫し合った。
 ただ、はるかの片手はずっとみちるの愛らしい少女自身を弄
んでいた。
 恋人の熱い愛液の味に、はるかのあそこはまた熱く火照って
きた。はるかはどんどん大きく喘ぎ声をあげながら限界にまで
達し、その指はさらに早い動きでみちるの奥深くへと入り込ん
でいった。

 ついに二人は一緒に、互いに与え合ったすさまじい快感によ
って、ハリケーンのように押し流され、洗い流されていくかの
ように、悲鳴をあげて身体を震わせた。

 みちるははるかの愛液を飲み干して、そして二人は一緒に、
互いの腕の中に崩れ落ちた。

***

 二人は軽くキスしあって、それから、いつもの午睡を楽しむ
ために、疲れた身体を休める場所を見つけだした。

「うふふ、とっても、おいしかったわ」

「とっても、甘かったよ」

 眠る二人の口から、こんなつぶやきが漏れた、ようだった。



完
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