パワー・オブ・ラヴ 〈パート2〉 翌朝、みちるは目覚めた。今見ていた夢の中と同じように、 恋人の眠る姿を期待しながら。 しかし、腕をとられて起こされたみちるが見たのは、すっか り服を着て目を覚ましていたはるかが、優しく自分の名前を呼 んでいる姿だった。 「みちる…みちる!起きて、遅刻だよ…今日は卒業公演のリハ ーサルだよ!」 みちるはたちまちぱっちりと目を覚ました。 「大変!忘れていましたわ!」 みちるはベッドから飛び起きて、あわてて着るものを探そう とすると、はるかが落ち着いて手渡した。みちるはきこちなく 服を着始めた。 「じゃあ、今日のリハーサルのことをすっかり忘れていたわけ だ、みちる?ちょっとショックだな。たしか、絶対忘れないよ うにって言ったのは君だよ」 「それはきっと、昨日の夜のことが…二人の…」 「ああ、ボクは君に心配かけたくないしね。きっとボクたち何 もしちゃいけないんだ。君が学校に間に合うかだけ気にしてれ ばいいんだ…」 「意地悪ね!」 みちるは笑いながら、服を着終わってからはるかをぎゅっと 抱きしめた。みちるははるかのシャツをまくり上げようとした が、はるかはそれを押し止めた。 「ボクもそうしたいけど、みちる、もう本当に時間がないよ… きっとすっかり遅刻だよ」 「ああん、がっかり」 みちるは恋人にあかんべして微笑んだ。 *** まもなく、二人の少女は衣裳に身を包み、舞台にあらわれた。 他の出演者たちは二人を待っていた。 「あなたたち二人が来るまではね、代役をメインにすえようか と思ってたのよ」 と、監督は二人の遅刻にうんざりして言った。 「申し訳ありません、先生、わたくしの過ちです…。寝過ごし ました」 と、みちるが謝る。 「もういいわ、じゃあ始めるわよ。第2幕、第4場、墓場のシ ーン、125行目から…。1,2,3,スタート!」 *** 「ラウル・・・」 みちるは、自分の役であるクリスティーヌ・ダーエを情熱的 に演じた。そして、ラウル・シャニュイ子爵を演じるはるかに 駆け寄って、抱きしめる。 「ブラボー、ずいぶん威勢のいいことだな!」 ファントム役の男が言う。彼は、操作によって火花が吹き出 す仕掛けがある、どくろが刺さった槍を手にしていた。 「もっと手品を見せるがいい、悪魔め!」と、はるか。 「では、これではどうだ!」 ファントムが手を動かすと、槍からまた火花が飛び出した。 「また目くらましか?それとももっと暴力をふるうのか?」 はるかはファントムに向かって進み出ながら、挑発する。 みちるがはるかに向かって懇願する。 「ラウル、いけないわ・・・」 「そうだ、そのまま進め!」 ファントムからまた、火花が二つ飛ぶ。 「お前なんかにクリスティーヌの愛を勝ち取ることが出来るも のか!たとえ、彼女を監禁したとしてもな!」 はるかがファントムに言う。 「ラウル、やめて…」 みちるが再び懇願する。 「下がっているんだ」 はるかがみちるに言う。 「さあ、ここまで来たぞ、死の天使だ!さあこちらへ、立ち止 まるな!」 ファントムが偽りの火花をはるかの足元に飛ばしたが、はる かはファントムに手が届きそうなほど近寄っている。 みちるはいきなりはるかに駆け寄ってしっかりと腕を抱きし める。 「ラウル!馬鹿な真似はやめて…」 そう言ってはるかを引き戻す。 「行くな!」 ファントムが叫ぶ中を、二人は舞台裾に駆け込んだ。二人が 去った後、ファントムが恐ろしい声で宣言する。 「そのつもりなら覚悟しろ!今度は、お前たち二人に宣戦布告 だ!」 *** 三人のシーンが終わると、他の出演者たちから拍手が起きた。 「悪くないわ」と、監督が誉めた。 「でも、はるかさん、ちょっと入れ込みすぎてるわね。そうで しょ?うん、だけど二人が抱き合うシーンは良かったわ。とて も真摯で、本当にいい演技よ」 監督の先生は、二人の関係に気づいていなかった。 「悪くない演技よ。もっと磨きましょう。それからファントム は槍の動きをもっと落ち着かせて…ちょっと動きが派手すぎる わ。全体にいい出来だけど、みなさん、次に第5場に入りまし ょう。月曜日が公開ですからね、頑張りましょう!」 *** 一同は通し稽古を二回やって、ようやくお開きになった。明 日もう一度稽古をすれば、月曜日から公開になる。 家に帰る途中、はるかは車をコンビニに停めて、降りた。 「ちょっと待ってて、すぐ戻るから…。何かほしいものはあ る?」 「いいえ、結構よ」 みちるは笑って応える。 はるかは店に入ると、袋を手にしてすぐに出てきた。 「何を買ったの?」 アクアマリンの髪の少女が尋ねる。 「え、別に、何でもないよ」 はるかは笑いながら、袋を後部座席に放った。 二人はマックに寄って、遅い昼食をとり、そのまま家に帰っ た。 *** はるかはキッチンに入った。みちるはリビングに座って、テ レビをつけた。 何かやってるかしら…。でも、まだ四時半じゃ、何もないわ ね。 何かが目のすみにちらっと見えた。思わずそっちに振り向く と、何かが放り出されて部屋の隅に積まれていくのが目に入っ た。それは、洋服だった。 「はるか、何をしてるの?」 みちるはそう言うと、立ち上がってキッチンに向かった。 「来てみてよ、みちる」 笑いを抑えて、はるかが呼びかけた。 みちるがキッチンに入ると、はるかがいた。だがはるかは裸 になって、どこから声をかけていたかというと、キッチンのテ ーブルの上に腰掛けて、ほぼ全身をチョコレート・ソースで塗 りたくっていた。 みちるは目を丸くしてはるかの全身を上から下まで見つめた。 はるかはニヤニヤ笑って座ったまま、みちるの反応を見てい る。 みちるは、はるかの股間のところのチョコレート・ソースの 上に、小さなチェリーが乗っているのに気が付いた。テーブル の上はチョコレートがいっぱいにこぼれ、はるかの全身はほと んどチョコで包まれていた。 「ええとね…」 と、はるかが話しかける。 「昼食をとったから、今度はデザートの時間かな…と思ってさ。 どう?」 はるかは恋人に図太く笑いかけた。 「うん…」 みちるが納得してうなずいた。 「でも、私の好きなデザートは…あなた」 みちるは笑いながら手を伸ばし、はるかの股間からチェリー をつまんで、口に放り込んだ。そして、自分も服を脱ぎ始めた。 服を全部脱ぎ終わると、みちるはカウンターから半分空にな ったチョコレート・ソースのボトルを手にとり、顔をちょっと 後ろに反らして、ぬるぬるするチョコレート・ソースを首筋か ら注いだ。 チョコレートが首から流れ落ち、胸元を通って、きれいな乳 房の上をゆっくりと垂れ落ちていく。 みちるはボトルを搾りながら、ゆっくりと身体の下の方にも 移していった。ひんやりする液体が全身を流れ、胸を、お腹を 伝って、熱く火照った股間にまで達すると、その冷たさがます ます強く感じ取れた。 ボトルが空になると、今度はチェリーの瓶を手にして、一粒 取り出す。はるかはチェリーの端を持って、もう固くなったは るかの乳首のまわりを、チョコレート・ソースをかき集めるよ うに円を描くように動かし、それから自分の口に入れて、舌で 十分しゃぶってから飲み込んだ。 「私、チョコレート、大好きよ」 そう言ってみちるは、はるかの内股のところを舐めた。 そして顔を上げて、 「ふふ、はるかも、大好き」 みちるは恋人にウィンクした。 みちるは、はるかの手をとって引っ張ると、テーブルの上か ら、チョコまみれになった床に下りるようにうながした。冷た いキッチンのタイル地の床に横たわると、二人は抱き合い、互 いの身体のチョコレートを擦りつけあった。 はるかはみちるの首筋を舐め、しゃぶりつき、みちるははる かの乳房を優しく揉みしだく。はるかの脚がみちるの脚にはさ まり、みちるの脚もはるかの脚にはさまって、二人は互いに脚 を前後に動かして、チョコレートと愛液に濡れた秘部をこすり つけあった。 しばらく二人は、ぬるぬるのチョコレート・ソースにまみれ て床の上を転げ回った。 それからみちるは、はるかの身体を滑らせて、顔をはるかの 股間に埋めた。テーブルの上に手を伸ばして、チェリーの瓶を とって、一粒取り出す。みちるはそれを、チョコレートにまみ れたはるかの股間の秘肉の、熱く火照った肉襞の間に当てて、 人差し指で中に押し込んだ。 みちるの指が入ってくる感触に、はるかは柔らかく喘いだ。 みちるは指を抜いて、指を濡らしたチョコレートと、はるかの 愛液を舐めとった。 はるかは手を自分の股間にやって、クリトリスを弄び、外陰 唇をこじ開け、みちるの愛撫をもどかしげに待った。それに自 分の中にチェリーが入っていて、動くたびに秘肉がそれを締め 付けると、信じられないほどの快感が伝わってきた。 指をきれいに舐めとったみちるは、手をブロンドの少女の腰 に当てて、自分の顔に近づけた。そしてはるかの下の口の外側 を上下に舐めはじめ、はるか自身の味が混ざったチョコレート を味わう。 それは、みちるにとって最高の美味だった。ずっとこの味を あじわっていたい、とみちるは願った。 みちるは恋人の胎内に舌を差し入れて、さっき中に押し込ん だチェリーを探った。 はるかは、みちるの舌が自分の中に入ってくるのを感じて、 のけぞって喘ぎだした。自分の乳房に両手を当てて、搾るよう に揉みしだく。そしていくらもたたないうちに、はるかはイッ てしまった。みちるの顔に愛液が降り注いだ。 ちょうどその時、みちるは宝を発見した。すぐにチェリーが はるかの中から取り出されて、みちるの口の中に収まった。 みちるは自分の身体をはるかの上で滑らせていって、キスを 交わす。みちるが舌をはるかの口に差し込むと、口の中のチェ リーをはるかの口の中に滑り込ませた。 二人はキスしながら、何度も何度も、チェリーを互いの口に 行き来させた。はるかがやっとチェリーを半分に噛み切って、 半分をみちるの口に送り込むと、二人の少女はチェリーの半分 ずつを同時に飲み込んだ。 小柄な、アクアマリンの髪の少女は、ちょっと身体をずらし て、はるかの首筋のチョコレート・ソースを舐め始めた。 はるかは背中をえびぞらせて、手を股間に当ててクリトリス に触れる。そして恋人を持ち上げてひっくり返して、はるかは みちるの上になった。 はるかは開けっ放しだったチェリーの瓶をとって、みちるの 身体の上に中味をぶちまけた。真っ赤なリキュール・シロップ が、みちるの滑らかな身体の曲線に沿って流れていく。はるか はそれを見て、思わずよだれが出そうになった…。 身体をかがめて、はるかは、みちるのおへそにはまったチェ リーをしゃぶり、弄ぶように舌でぐるぐると転がしてから飲み 込んだ。 ブロンドの少女は手をみちるの股間に当てて、前後にゆっく りと動かし、もう片方の手をキッチンテーブルの上のフルーツ ボウルに伸ばした。 ちょっと探ったあと、はるかは大きめのバナナを手にした。 バナナの外側をゆっくりとみちるの外陰唇にこすりつけ、そし てゆっくりと中に入れていく…。 バナナが中に入ってくる感覚に、みちるは喘いだ。はるかは みちるの秘所の上部をしゃぶりながら、バナナを出し入れする ように動かす。空いた手を、はるかは自分自身の股間に当てて、 自分の秘所をまさぐり、指を二本、差し入れた。 みちるは身体をのけぞらせて柔らかく喘ぎながら、両手で自 分の乳房を揉みしだき、愛撫していた。両方の乳首を親指と人 差し指で挟み、目を閉じて、いずれ来る避けられない絶頂の瞬 間を出来るだけ引き延ばそうとした。 見下ろすと、最愛の恋人がバナナを手にしているのが見え た…。バナナが深く、深く、自分の中に入ってくるのを感じな がら…。 はるかは再び顔をみちるの熱く火照った場所に顔を寄せなが ら、バナナをすっかり中に押し込み、みちるの全身の神経が固 まる秘所の上部をしゃぶった。 みちるがイッてしまった瞬間、愛液が飛沫のように噴き出し た。はるかの髪も顔もたちまち、みちるの中からあふれた愛液 ですっかり濡れてしまった。 びっくりしてはるかが見上げると、みちるはギュッと目を閉 じていた。 みちるは目をまた開きながら喘ぎ声を漏らし、やはりびっく りしたように恋人を見つめた…。 こんな風に「潮吹き」してしまったのは、初めてだった…。 今まで何度もはるかと愛し合ってオルガスムを味わってきたけ れど…、これほど自分の胎内から「潮吹き」してしまったこと はなかった…。そう、どんなやり方でも。 みちるは床の上に身体を滑らせて、呼吸を整え始めた。 はるかはチョコレート・ソースにまみれた床の上で身体を滑 らせて、みちるが横たわっているところまで移り、隣りに横に なって、みちるの乳房の上のぬるぬるのチョコレートを指で弄 んだ。はるかは恋人を見つめて、微笑みかけた…。 みちるは仰向けのまま、まだ冷静さを取り戻そうとして、片 手を額に当てて軽く目を閉じた。 みちるは今まで、こんなに感じてしまったことはなかった…。 これ以上はないほどに、究極のエクスタシーだった。そしてみ ちるは、はるかにも同じ感覚を味わわせてあげたい、と思っ た…。 でも、今はもう動くことも出来ない…。 じゃあ、また、あとでね。大好きな、はるか…。 パート2 完 訳者注: 二人が舞台で演じていたのは、劇団四季のミュージカルでお なじみの「オペラ座の怪人」アンドリュー・ロイド・ウェバー 版、父親の墓参りに来たヒロイン、クリスティーヌをさらおう とするファントムと、それをラウルが阻止する、第2幕第5場 (本文では第4場になっている)の「墓場」の場面です。 あいにく、劇団四季の日本語版シナリオが手元になくて、一 部サントラCDを参考にはしましたが、翻訳は私が自分でやら ざるをえませんでした。そのため、実際の舞台のセリフとは異 なっています。
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