ゲームはいかが?

第2話


 夕方になり、疲労困憊の美星と清音は天地の家で夕食をごち
そうになっていた。

 二人は例の「ゲーム」でお互いヘトヘトだった。でも、美星
はとてもウキウキだった。「エッチな喘ぎ声対決」は自分の勝
ちだったから…(汗)。

 とにかくも、二人は夕食をいただいたわけだが、誰も二人の
関係に感づくはずはなかった。
 だが、柾木家には何かに気づいている者がいたのだった。

***

 二人の美女の姿をじっと見つめていたのは、魎呼。今日の午
後、二人が湖畔を立ち去ってからどうしていたのか、興味津々
の目で。
 二人がただの親友以上の関係であることを、魎呼はあのキス
シーンで確信していた。そして、あの清音がベッドの中でどん
なふうに乱れるのか想像していると、ふと、自分を熱く見つめ
る阿重霞の顔に気がついた。

『わかってるって…。お前の「私、あなたが欲しいの!」って
顔はさ。ふふ…これも悪くないなあ』
 魎呼が何かを考えていた。

 魎呼はすぐに目の前の黒髪と金髪のカップルに視線を戻した。
二人が「デザート」のことを話し合っているのを耳にして、魎
呼の頭にハッとひらめくものがあった。

『こいつらの甘々な濡れ場をご観戦、きっと阿重霞も乗ってく
るな。ふふふ…』

***

 魎呼と阿重霞は家をこっそり抜け出して、湖にと向かった。
目的の場所に到着すると、二人は木の後ろに隠れて、すでに熱
いキスを交わしまくっているカップルを凝視した。

 魎呼と阿重霞にとって驚くべきことに、美星と清音の戯れを
見ているうち、ふと互いの顔を見つめた二人は、まるで何年も
相手の顔を見ていなかったような気分になった。
 美星と清音が絶頂に達し、服を着始めると、二人はその場を
そっと離れた。が、清音が背後の木々から物音がするのを聞き
つけてしまった。

 清音はこっそり忍び寄ってその木々の後ろを見てみると、な
んと阿重霞と魎呼がキスしている!
 息を呑んでその場を離れた清音に、ふとアイデアが浮かんだ。
美星の元に駆け寄ると、清音は何事かを耳打ちした。ニッコリ
笑った美星は、清音の後について木のところに近づき、気を配
りながら覗き込んだ。

 阿重霞と魎呼は自分たちが覗かれていることなどまるで気が
ついていなかった。魎呼はもう一瞬も皇女の身体から手を離せ
なくなっていた。とりわけ、その股間から。
 いつもは無駄なことに費やしているエネルギーを有効に使っ
て、阿重霞は魎呼の服を脱がせながら全身くまなくキスをして
いく。すっかり服を脱いでしまうと、二人はますます燃え上が
り、代わる代わる互いにオルガスムを与え合った。
 ついに絶頂に達した瞬間、二人は互いの腕の中にぐったりと
崩れ落ちた。そして濃厚なキスを交わし合ったその時、二人の
耳に笑い声が飛び込んできた。

「な、なんだ、いったい…?」
 そう言った魎呼はやっと、そこに美星と清音の姿を見つけた。
「お前たちを覗くはずが、逆になっちまった」

「実際に、覗いていたじゃないの、忘れたの?」
 阿重霞が魎呼につっこむ。

「そりゃ、まあ…。でも、お前たちは何をおかしくて笑ってん
だよ?」

「べ、別に私たちは、お二人がここにいるなんて思いもよらな
いで…え、ちょっと待って!今、私たちを覗いていたって?」
 清音が問いただす。

「その通りさ。お前たちの濃密ショーに拍手を送るぜ、最高!」
 魎呼が応えた。

「それにしても驚きましたわ、美星さん。どうやったらあのお
堅い清音さんをあんなに乱れさせて、大声を出させるんですの?」
 阿重霞も訊いてみる。

「えへへ、よければ実践でお教えしてもいいですよぉ。清音と
魎呼さんがいいって言ってくれれば、ですけど」

「アタシはかまわないけどな、清音」
 ニヤリと笑って魎呼が言う。

「正確には、魎呼さんがよければ、であって、私はどうでもい
いんでしょ(ため息)」

***

 四人はパートナーを交換すると、大乱交大会をおっ始めてし
まった。
 そんな様子を、二人の人物が別々に目撃していた。

***

『こ〜の〜、スケベ娘たちが〜〜』
「アタシだってエッチな気分増幅中なのに、見てるだけだなん
て〜」
 思わず本音を大声で口走ってしまう、鷲羽と。

***

 すぐそばで、好奇心満々で見つめている、砂沙美。

『みんな、楽しそうだなあ』
 そう思いながら、砂沙美は自分自身をまさぐっている。

「もうちょっと大きくなったら、あたしも仲間に入れてね」



完

 

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